近世語彙カードについて

近世語彙カードは、故松崎仁氏(立教大学名誉教授)が作成されたもので、

次のように分類されています。

①近世語彙カード(近世の諸文献より採取した一般語彙)約135,020枚

②近世語彙カード・補遺(近世の辞書類等より採取した一般語彙)約7,380枚

③歌舞伎用語カード(「役者評判記」「台帳」等より採取した歌舞伎用語等)約 6,850枚

④歌舞伎狂言名カード(「役者評判記」「絵入狂言本」等より採取した外題)約 3,270枚

⑤『默阿彌全集』カード(『默阿彌全集』より採取した歌舞伎用語等)約5,300枚


カードには、該当語句を含む文章および出典の書名・巻・頁などが記載されていますが、出典の書名・巻・頁のみを記し文章は省略されているカードも多く、出典の書名は略称が使用されている場合もあります。また、手書き文字には判読しにくい部分も一部存在しています。

出典への探索や、略称の復元、文字の判読はデータベースの利用者に委ねられていますが、15万枚を越えるカードは、近世語彙研究、歌舞伎研究にとって未踏の成果であり、情報の宝庫と言えます。


謝辞

本カードの、国文学研究資料館によるデータベース化と公開を快諾された松崎仁氏に衷心より御礼を申し上げます。

本カードの採取は主として松崎仁氏によるものですが、立教大学松崎研究室に所属された方々の助力がありました。またカードのデータベース化にあたっては、渡辺憲司氏(立教大学名誉教授)、木越治氏(上智大学教授)、八木書店の ご協力を得ました。深謝申し上げます。

また、本データベースシステムは、九州大学附属図書館目録カード画像検索システムのソフトウェアを利用して、公開しています。システム公開の実現にご支援いただいた南俊朗氏(九州情報大学教授)と九州大学附属図書館の方々に深謝申し上げます。

(上記の所属は2012年度時点の情報です。)